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​小さなミラクル通信

守秘義務尊重のため内容は著者の経験に基づいた創作です

  • 執筆者の写真王丸典子

魅惑の花 人知れず咲く


家の近くの参道に沿って細い緑地が続いていて、そこに彼岸花が咲いています。若いころ彼岸花は特に好きな花ではありませんでした。




しかし人間は変わるものですね。今はこの花が大木の根元でひっそり咲いているのを眺めるのが、なんだかとても好きになりました。


しばし彼岸花を眺めていたら、何十年も前に見た花を思い出しました。その花の正式名称はアマリリスベラドンナ、俗称はネイキッド・レディ(和名:裸の美女)と言います。花の形は大分違いますが、その立ち姿が彼岸花にとても良く似ていました。








ネイキッド・レディはロスアンゼルスで仲良くしていた友人の裏庭で、ひっそりと咲いていました。周りには大木以外何も植えられていないので、秋になってこの花が咲

くとあたりがパッと華やぎます。


ネイキッド・レディの俗称の由来は、花が咲き終えるまで葉が出ないからのようです。その裸のような茎の上になんともフェミニンな花がついています。




初めて見た時はその姿にちょっと息をのみました。裸の茎の上に美しい薄ピンクのゆりのような花がついて、どちらかと言うと薄幸の美女といった風情です。



彼岸花を見てこの花を思い出したのも納得です。グーグルで調べたらネイキッド・レディは、彼岸花科の植物と書いてありました。日本でこの花が咲いているのは見たことがありませんが、検索したら日本でもネイキッド・レディの球根を買うことが出来るようです。


この花の咲く家に住んでいた友人は、大分前にシカゴに引っ越してその後消息が分からなくなりました。友人もあの庭のネイキッド・レディも、今どうしているでしょうか。


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