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​小さなミラクル通信

守秘義務尊重のため内容は著者の経験に基づいた創作です

  • 執筆者の写真王丸典子

陽だまりのネコ 幸せの達人?



仕事がら辛い思いをしている人達に多く会うので、人はどのようにしたら幸せになれるのだろうとか、満足感を持てるんだろうかとしばしば考えます。


カウンセリングオフィスに来る人達のバックグラウンドは様々です。家庭の主婦もいれば、事業に大成功を収めた大変なお金持ち、また医師や弁護士のように社会的ステータスのある人や、科学分野の研究者など多岐に渡ります。



人間はとても複雑な動物ですね。大金持ちの人が対人関係による不安症状が出たり、専門職の人達はその世界での競争から強いストレスを感じたり自信を失ったり。たとえ他の人に羨まれるような地位や富に恵まれていても、その人の幸福感や満足感は必ずしも保証されません。



ある休日そんなことをツラツラ考えながら、今日はゆっくりしようとソファに座っていた時です。我が家の老ネコがやって来て、私の隣ちょうどソファの陽だまりになっている場所に横たわりました。




良く考えてみると心理学者が人が幸せになれる法として提唱していることを、このネコは100%実践しています。それは出来るだけ「今」にフォーカスして暮らすということです。



老ネコの生活を見ていると、ご飯を食べたい時はそのことに、かまってほしい時はそのことに、寝たいときは一番寝心地の良い場所を選ぶ達人です。


過去も未来も全く気にせず、ましてや他の猫や人間がどう思っているかなんて、きっと考えたこともないでしょう。それでいて人生ならぬ猫生が回り、ゆったりと時が過ぎていきます。


一方人間は考える動物なので、多くの人がしばしば過去に思いを巡らし、将来を案じて暮らしています。ウツ気味の人の意識は過去に、不安症の人の意識は未来にフォーカスしがちです。


過去からの学習や未来のための計画は大切なことです。この能力があるから人間は科学を発達させたり、文明を築いたりしてきました。その反面、私たちは余計なことも考え過ぎる傾向があり、それが心のストレスになります。


しかし私たちももう少し猫のように「今」に意識を向けられたら、幸福感や満足感が増すのではと思いながら昼寝中のネコをながめていました。


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