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​小さなミラクル通信

守秘義務尊重のため内容は著者の経験に基づいた創作です

  • 執筆者の写真王丸典子

自分のスタイルで生きていく



今年71歳になるまみ子さんは、結婚45年目の夫と二人暮らしです。

二人の息子は立派に成人し、それぞれ家庭を持っています。

まみ子さんの外見は若々しく、とても70歳になるとは思えません。

加えて柔らかな関西弁の話術がとても巧みで、朗らかで明るいまみ子さんとの会話に周りは魅了されます。


元来行動的なまみ子さんは様々な趣味を持っています。

中でも中学性のころに「ハマった」宝塚観劇は、毎月1―2回のペースで楽しんでいます。

しかも宝塚歌劇の歴史や歴代スターたちに関する知識が豊富で、友人からは「宝塚の生き字引」と呼ばれています。

まみ子さんの読書量にも感服します。近くの図書館から最近話題の本を借り、月に12冊読むことを目標にしています。

豊富な読書量の賜物か、まみ子さんの頭の回転はとても速いのです。

毎日様々な趣味や友人との交流を楽しんでいるまみ子さんは、シニアライフを「悪くはないな」と思っています。


何しろ時間にもお金にも余裕があり、子育てに没頭していたころに比べると全くアクセクする必要がありません。

また歳とともに気持ちの切り替えが上手くなり、楽しく元気に生きる術を身に着けたと思えます。

そもそもこの歳になると、気の合わない人と無理に付き合う必要がなくなり、これもシニアライフの恩恵かとひそかに思っています。

日ごろ前向きで明るいまみ子さんですが、60歳になるころ自分がシニアになるということにとても抵抗があったそうです。

「数年間自称58歳で通しました」と言いながら、まみ子さんは大笑いします。

何がイヤだったかというと、世間に蔓延するシニアのイメージを、自分に当てはめたくなかったのです。

まみ子さんの望みは、今の生活ができるだけ長く保てることだそうです。

そして気にかかることと言えば、足の付け根に痛みを感じて診てもらったところ、関節リューマチと診断されたこと。

また最近夫が現代医学では治療法の確立していない難病の診断を受けたことです。

自分も夫もまだ普通に動けますが、そのうちに介護が必要になるかもしれません。

そう考えると一抹の不安を覚えますが、しかしこれもその時々で対処していこうと考えています。

まみ子さんはこれからもシニアに対するイメージに振り回されることなく、自分なりのスタイルで生き生きと過ごしていきたいと思っていそうです。

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