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​小さなミラクル通信

守秘義務尊重のため内容は著者の経験に基づいた創作です

執筆者の写真王丸典子

心理カウンセリング以外のことが最後のひと押し


40代後半の女性は数年前に結婚し、仕事にも家庭にもとても満足する生活を送っていました。旦那さんは穏やかで陽気な性格の人ですが、もともと他人同士が一緒に暮らすわけですから、女性にとってはビックリすることや意見の相違はありました。


その女性は心根は優しいのですが、バリバリ仕事をしてきたこともあり、常にはっきりした意見を持っています。そして #ストレス などで #イライラ している時には、旦那さんに対してとても強い口調でくってかかります。


旦那さんは #温厚な性格 なので、そのような時は女性を襲う感情の嵐が通り過ぎるのを待つようでした。そして女性はその欠点を改善したいと、#感情マネジメントトレーニング を受けに私のクリニックを訪れました。


旦那さんは女性と結婚前に最初の奥さんと結婚していました。しかし奥さんは車の運転中に居眠り運転のダンプカーに衝突されて、不幸にも亡くなりました。それは女性と旦那さんが結婚する随分前のことでした。


トレーニングもだいぶ進んで、女性はかなり感情をうまく処理することが出来るようになってきました。それでもまだ時には旦那さんに対して言葉を荒げてしまうこともありました。

そしてある日、女性は不思議な経験をしました。


その晩は旦那さんが休んだあとも仕事を続けていて、気づくと夜中を過ぎていました。お風呂に入ろうと仕事部屋からバスルーム向かって歩いてきた時、リビングに置かれた先妻さんの写真の前を通りかかりました。


その時です。どこからともなくとても優しい声が聞こえたような気がしたのは。その声は「あの人はとても良い人なのです。それなのに私が死んで悲しくつらい思いをしましました。だからどうぞ優しくしてあげて下さいね。いつも見てますよ」と言ったように思えたのです。


決して叱責するような声ではなく、優しくてなんともいえない美しい声音でした。女性が「前の奥様の天の声だったのでしょうか。観音様はあんな穏やかな声かもしれませんね」と言った表情は、とても晴れやかなものでした。


それを境に女性の悪しきパターンはほとんど無くなりました。本当に声を聞いたのか、それとも改善したいと思っている心がそのような気持ちにさせたのかわかりません。いずれにしてもその人は、以前より心穏やかな日々を送れるようになりました。


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