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​小さなミラクル通信

守秘義務尊重のため内容は著者の経験に基づいた創作です

執筆者の写真王丸典子

心安らぐウサギの訪問


そのウサギが #サンディエゴ の我が家の庭にやってくるようになったのは、ネコのマーキーが天国に行った翌年、私が日本に永住帰国する年のことでした。毎年ウサギは春頃から夏の終わりまで庭に来ていたのですが、このウサギはまるで我が家担当になったかのように毎日姿を見せました。



もしかしたら庭の隅に巣を作って住んでいたのかもしれません。いずれにしても前年にマーキーが #ネコ天使 になってしまい #ペットロス の辛い時期だったので、私はウサギの訪問をとてもうれしく感じていました。そしてきっとマーキーに頼まれて来てるに違いないと、妄想を膨ませて家族に笑われていました。



暑くて30度を超えるような日は、バラの根元の少し涼しいところで、サンマの開きのように伸びて涼んでいる様子です。









また朝の食事が終わると必ずこのポーズでしばらくゆっくりしています。










少し涼しい日に暖かい石の上で暖を取っているところは、まるでウサギの岩盤浴です。







何を思っているのでしょう。向きは必ず我が家の台所から良く見える位置。「また来てるよ」と知らせているみたい。またまた妄想です。








大変な食欲で芝生からヤシの実、バラの花びらからスミレまで爆食します。芝生は食われて所々禿げたように見えるのですが、食べる様子がすごくかわいらしいので、全然怒る気になりません。







ある時はガールフレンド?も連れてきて、しばし御馳走を一緒に堪能しているようでした。


夏も終わるころになると、ウサギが姿を見せる回数が減ってきました。そのころ私もサンディエゴから日本への引っ越し準備が忙しくなりました。




そしてある日庭に出てみると、すぐ目の前にいつものウサギがいました。普段だったらすごいスピードで走り去るのに、ジッとこちらの様子を見ています。


しばらく動かずいましたが「いつも来てくれて有難う。いいから遊びに行っておいで」と私が言うと、ようやく走リ去っていきました。


これがこのウサギを見た最後でした。この時ウサギは私が来年はいないのを知っていて、お別れに来てくれたのでしょうか。



今年もあの庭にウサギはやって来ているのでしょうか。


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