• 王丸典子

親子の立場が逆転する時


ある40代の女性は夫との関係やこれまで暮らしたことのない地方都市で暮らすストレスで大分参っていました。#心理カウンセリング#スカイプ面談 で週に一回行いますが、辛さは四六時中感じるわけで、我慢できなくなるたびに東京に住む父親に電話をかけて訴えました。


高校生の時に母を病気で亡くし、それ以来結婚して家を出るまで女性は父親と二人暮らしでした。父との関係は良好で、母亡きあとお互いに助け合い寄り添って生活していました。


この女性が結婚したのは数年前、30代の後半で夫との間に子供はいません。年齢的に子供を持つのは少し難しいかと思うことも女性の #抑うつ感 に拍車をかけています。このような事情から父親にはほぼ毎日のように気持ちを聞いてもらいたくて電話をしてしまいます。


父に毎日電話をかけて愚痴を聞いてもらう状態が2か月ほどたった頃、父から「もういい加減にしてくれ。お父さんはお前から話を聞くたびに気持ちが沈んで、寝られないこともある。そういう話はお父さんじゃなくて #心理カウンセラー に相談しなさい」と言われてしまいました。


女性にとって父親は唯一の肉親で「父に見放されたら」と思うと恐怖心すら覚えます。これまで訴えていたストレスの原因以上に、これは女性の心に大きなインパクトをもたらしました。父に対する怒りや誰もわかってくれないと思う悲しみも強く感じていました。


カウンセリングを通してこの女性が気づいたことは「お互い年齢を重ねて自分はもう子供ではなく、父はかつての父とは違う」ということでした。これからますます父は齢を取るわけで、その父に辛い事すべてをぶつけていては、父の健康をも損ないかねないと気づいたのです。反対に自分が父の心を軽くすることを心掛ける、ロール・チェンジ(役割変化)が必要だと悟りました。


かつて親は成長を見守り助けて子供は成長しました。意識する・しないに関わらず、#親子の構図 はお互い齢を取るにしたがって逆転する時がやってきます。そうなると子供は親の #愚痴 を聞いたり励ましたりすることも必要です。


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