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日本の常識:極上のカスタマーサービス
数か月前に日本に帰国後、中古のマンションを購入しました。このマンションは売主が不動産販売会社で、すべての部屋が全面的にリフォームしてありました。
中は新品同様なのであまり不満はなかったのですが、一部自分の好みに改装してもらおうと、リフォーム会社を選びました。そして現場監督として担当になったのがSさんでした。
Sさんは律儀を絵にかいたような人柄で、親身になって夫と私の要望を聞き、着実に改築工事を進めてくれました。アメリカ式のカスタマーサービスに慣れていた私たち夫婦は、Sさんの一挙手一投足に最初から最後まで感心しっぱなしです。
しかも決して堅物というのではなくユーモアのセンスもあり、鬱陶しくなりがちな改築期間中もほとんどストレスを感じませんでした。Sさんのプロフェッショナルぶりはスケジュール調整や材料選び、大工さんとのコミュニケーション、毎日終了時の掃除やゴミ捨てに至るまで遺憾なく発揮されました。
もちろん時間にもとても正確です。前日に必ずスケジュール確認の電話があり、もし当日多少でも遅れるような時には必ず連絡がありました。
ある日Sさんは朝9時に来てくれることになっていました。そして8時55分になったころ、冗談で夫が「もう玄関の外で9時になるの待ってるんじゃない」と言うのです。
まさかとは思ったのですが、一応のぞき穴から覗いてみると、なんと本当に大きな体の直立不動のSさんが見えるではありませんか。これには夫婦そろって捧腹絶倒しました。日本のカスタマーサービス万歳です。
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