片付けると開運は本当?
更新日:2020年12月25日
うつ症状のある女性がカウンセリングにやってきました。何とか毎日仕事には行けるものの、それ以外のことは何もやる気が起きません。
家の中は「グチャグチャで、テーブルや床には何か月も放ってある郵便物がうず高く積みあがっている」のだそうです。その中には様々な請求書もあるでしょうし、そのことを考えると夜も寝られないと言います。
うつ病を患うと気持ちが沈むだけでなく、普段難なく出来ることがどうしても出来なくなったりします。アメリカではよく #うつ病 は心がひどい風邪にかかったような状態が続く病気と言われます。風邪を引くと気持ちも沈むし、普段出来ることが億劫だったり出来なくなったり、いつもは明るい人でも #ネガティブ思考 が出ることもあるでしょう。
うつ病の場合は熱や咳が出るような解り易い症状はありませんので、多くの人が「自分は単なる怠け者」と思ってしまうのです。症状の進んだ重いうつの人でも「自分は怠け者だからxxが出来ない」と思い、自分を責めてしまうことがあります。しかしこれはかえって病状を悪化させてしまうのです。気持ちが沈んでいる時に、自分を責めてはいけませんね。
風邪が体の病気で治療に薬屋や注射などが必要なように、うつ病にも的確な治療が必要です。風邪と違うのは治療は必ずカスタムメイドでなければならない点です。なぜなら性格、環境、交友関係や子供時代の経験、学歴や仕事といった要素がすべてがその人の症状に影響しているからです。
ですからクライアントによって、カウンセリングを通して行うことは様々です。前出の女性の場合は、家がすっきりときれいになると、かなり心が軽くなるのではと思っていることが分かり、これを重要視しました。
私はクライアントさんの家を訪問して整理整頓の手伝い等はしませんが、(アメリカではこれを行う心理カウンセラーもいます)山積みになっている郵便物を持ってきてもらい、整理を手伝ってみることにしました。
山積みになっていたとはいえ、段ボール3箱に入れてきた郵便物の多くはセールスメールです。まずは重要な物と破棄するものに分けて、個人情報の書かれている部分はシュレッダーする。返信出来るものは切手を貼って、私の事務所にあるポストからすぐに出しました。
開始前この女性は郵便物の整理は膨大な時間の掛かる作業だと思っていたのですが、二回の面談で終了しました。そしてこれが終わってテーブルや床から郵便物が無くなりすっきりしたら、なんと女性は家の掃除も出来るようになりました。
もちろん郵便物整理をする以前に4か月ほど週一回の #心理カウンセリング をしたので、片付けただけで #うつ症状 が治ったわけではありません。郵便物の整理が回復に弾みをつけたのは確かです。
片付けが開運を導いた一例です。
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