「夢中」は幸せをうむ
更新日:2018年2月9日
数か月続く沈んだ気持ちを何とかしたいと、その40代の女性は #心理カウンセリングオフィス を訪れました。その人は20歳で結婚したのですでに子育てを終え、一人息子は数か月前に遠い大学へと巣立っていきました。#心にぽっかりと穴 が開いたようで、体もけだるく思うように動きません。
またもう一人の30代の女性は一人息子の子育てと、多忙でほとんど家にいない夫との生活からぎりぎりまで気持ちが行き詰っている状態でした。そして毎週 #心理カウンセリング で「いかに夫がカッコ悪いか」を怒りながら熱弁しました。
カウンセリングが進む中でそれぞれの二人の女性は、自分が #夢中 になるものがあれば感じ方が変わるかもしれないと考えるようになりました。そして40代の女性は近くの動物シェルターで働き始め、30代の女性はハワイアンキルトの教室に通いを始めました。
40代の女性は当初「 #悲しい、#つらい、#生きる望みがない、#自分は価値のない人間」というのが、カウンセリングで話すテーマでした。しかしシェルターで働き始めて数か月後、「動物と触れ合う楽しみやちょっと難しい上司とうまくやるには」ということを多く話すようになりました。そしてその顔は別人かと思うほど血色も良く、イキイキしています。
一方30代の女性もキルティングをするようになって以来、毎日の目標はいかに美しい一針が刺せるかに絞られました。すると夫の話が少しもカウンセリングで出なくなってきたのです。
そこである時聞いてみると「不思議なことに夫は最近少し私のことを気にするようになったように思えます。でも私はもうあまり彼のことは気にならなくなりました」と目をキラキラさせながら答えました。
そしてとても興味深かったのは、この女性達が二人とも「自分に打ち込むことが出来たので、他のことにとらわれなくなった。気持ちがとても楽になりました」と述べたことです。
#幸福感 は「時間を忘れて打ち込めること」を持つと大きく向上すると言われています。また打ち込むことが簡単すぎず、多少の困難を伴うとそこから満足感が得られるのです。40代の女性は「ちょっと難しい上司」、30代の女性はキルティングの腕を上げるというチャレンジから #生きがい や #満足感 を得たわけです。
カウンセリングをしているとクライアントが当初問題だと思っていた状況は変わらなくても、違うことをすることでその人の心の安定が大きく向上するのを、しばしば目の当たりにします。
どんな小さなことでも構わないのです。それをしていると時間が過ぎるのを忘れるということ、是非見つけてみて下さい。
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