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​小さなミラクル通信

守秘義務尊重のため内容は著者の経験に基づいた創作です

執筆者の写真王丸典子

秋の夜長 小さな幸せ


日が落ちるのも早くなり、すっかり秋らしくなりましたね。夏にうるさいほど聞こえていたセミの声が止み、コオロギや鈴虫に変わりました。秋虫の音は程好い音量で、秋の夜長少しまどろむのに最高の演出効果です。


まだ本格的に寝る時刻ではなく、夕食後虫の声を聞きながらまどろむ程幸せなことはありません。あくせく仕事をしていたころは時間も心も余裕がなかったので、いまウトウト出来ることをとても贅沢に感じます。ゆったり生活を可能にした、齢を取るっていうのもそう悪くないですね。


横になってウトウトする時間を持てることから、なぜこんなに #満足感 を感じるのかとぼんやり考えていたら、とても小さいころの思い出が蘇りました。


それはまだテレビ以前の時代です。その頃うちには大きなラジオが畳の上に直接置かれていました。夕方になるとそのラジオから物語が流れてきて、私はそれを聴くのをとても楽しみにしていました。


多分3歳くらいだったと思います。大きなラジオの前の畳に横たわりウトウトしながら聴く物語は、私の想像力を大いに刺激し夢の世界へといざなってくれました。まだ人生が始まって日も浅いその頃は、何の後悔も心配事もなく幸せの世界にドップリと浸れたのでしょう。


秋の夜長ソファに横になって虫の声を聞いていると、3歳の頃の安心感や #幸福感 がよみがえってくる感じがします。齢を重ねて今は後悔や心配事がいろいろあるのですが、少しの間それを忘れてこの #至福の時 を楽しみたいと思いました。


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