​小さなミラクル通信

守秘義務尊重のため内容は著者の経験に基づいた創作です

追えば逃げるは本当

最終更新: 2月26日


人間て追われると逃げる習性があるのはご存じですね。これは太古の昔から何かに追われるのは命の危険に直結する、という本能的な認識から生まれたのかもしれません。


気持ちの上で追いかけるような場合も、同じようなことがよく起きます。夫婦やカップルのどちらかが自分のパートナーを追いかけ続けて、相手がげんなりしている場合がありますが、これが二人の関係がギクシャクする根本原因であったりします。


例えば旦那さんにもっとかまってもらいたい奥さんが「あなたは本当に人の気持ちがわからない」とか、「今何してるのか必ず電話してよね。電話が無理でもラインならできるでしょ」などと、責めるように言い続けたとします。


このような場合は、気持ちの上で旦那さんを追いかけている状態です。すると案の定旦那さんは逃げだします。


K子さんも自分が旦那さんを追いかけているとは、少しも気づいていませんでした。しかし「人間は追うと逃げる」という習性を理解し、これまでの行動パターンを少し変えたら、旦那さんも逃げるのをやめたという興味深いケースです。


携帯をにぎりしめる奥さん

K子さんは仕事先での旦那さんの行動が気になって仕方がありません。そこで旦那さんに再三「いち日に5回位は電話かラインでしらせてね」と、うるさく言い続けました。


セールスの責任者で外回りの旦那さんは、実際にそう何度もラインや電話はできません。


一方専業主婦で子供もいないK子さんは、旦那さんが電話をかけてきそうな時間には、携帯を握りしめてじっと待つ毎日でした。ですから電話が鳴った途端に、パッと出るわけです。


この話をカウンセリング面談で聞いた私は、K子さんは旦那さんをものすごい勢いで追いかけているので、追えば追うほど旦那さんは電話してこないだろうと伝えました。


追いかけるのをやめると旦那さんはこちらを向く

「じゃあ、私はどうした良いんですか」と憤然とするK子さんに、一日中携帯を握りしめて旦那さんからの電話を待つのを

やめるようお願いしました。


そして電話を待つこと以外に出来ることはないかと聞いたところ、ガーデニングが好きだというので、毎日庭に出て草花の手入れに時間を割いてもらうことにしました。


「こんなことで主人はもっと電話をしてくるようになるのでしょうか」というK子さんに、私は「はい、旦那さんからの電話は必ず増えるはずですから、信じてやってみて下さい」と伝えました。


旦那さんからの電話が増えた理由

それから約ひと月後、またカウンセリング面談にやってきたK子さんは「さっぱり分かりませんが、おっしゃった通り主人は前より電話してくるようになったんですよ」と、狐につままれたような様子です。


K子さんは以前再三旦那さんにうるさく電話をするよう言い、そして電話が鳴った途端に取っていたのです。これが旦那さんを全速力で追いかける行為でした。


ところがK子さんがしばしば庭の手入れをするようになると、旦那さんが電話をしてきた時にすぐには出られません。時には電話に気づかず、出ないようなこともありました。


そのようなことが何度か続くと、旦那さんは「あれ、K子は何をしているのだろう」と、思うようになり、K子さんの行動に改めて興味を持ったのです。


一方K子さんはというと、もともと好きだったガーデニングで庭はきれいになるし、旦那さんから見ても、前よりイキイキと幸せそうに見えたことでしょう。K子さんが追いかけるのを止めた結果です。


すると旦那さんは無意識に自分の獲物は失いたくありませんから、K子さんの望み通り、前より頻繁に電話をしてくるようになりました。


「これが種明かしです」と説明する私に、「これからもガーデニング続けます」と言うK子さんの笑顔は、私から見てもとても魅力的に見えたのでした。


★パートナーを振り向かせたかったら追うのをやめて、自分が魅力的になることに没頭しましょう