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​小さなミラクル通信

守秘義務尊重のため内容は著者の経験に基づいた創作です

執筆者の写真王丸典子

日本の常識:時間通り


30年ぶりに日本に居を構えることにして、5か月前に帰ってきました。これまでも毎年のように里帰りはしていたのですが、やはり住むとなると違いますね。旅行者では目に留まらなかった日本ならではのことに気づきます。


その中に日本は時間通りに進む社会というのがあります。電車やバスの時間が正確であるというのは昔から有名ですが、宅配や他のサービス業の時間の正確さにも脱帽です。


帰国以来宅配荷物を受け取ることが毎日のようにありましたが、一度たりとも予定時刻より遅れたということはなかったです。一度など正午までに届く予定の荷物が11時50分になっても来ないので、遅れているのかなと思っていると、11:59分に汗だくの配達員が大きな箱を抱えて3階の我が家に駆け上がって来ました。


長いこと住んだアメリカは、私にたくさんの人生勉強の機会と大学院教育を与えてくれました。本当にいまでも感謝でいっぱいです。ただ顧客サービスに関しては、まだまだ改善の余地があると思います。一つの例をお話ししましょう。


ある時かつて学んだロサンゼルスの英語学校のカレン先生を、サンディエゴの自宅に招待しました。先生はアムトラックという鉄道を利用してくるというので、到着時間より前に駅に行って待っていました。



ところが到着時間を30分過がぎても汽車がつかないばかりか、アナウンスもないのです。他の出迎えの人たちも全然慌てた様子もなく、私一人が右往左往していました。

駅員に問い合わせると「いや特に情報はありません」と言います。そうこうしているうちに、45分遅れでやっと汽車が到着。       


カレン先生に「ずいぶん遅れましたね。大変だったでしょう。放送もないもないし事故でもあったかと思った」というと、「Were you worried? I's Amtrak.だってアムトラックだもの」という答え。カレン先生のような教養のある品格高いアメリカ人が、こういうサービスを普通に受け入れているのです。お国変われば...ですねぇ。


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