謙遜と卑下の境界線
日本社会では「謙遜」は美徳として尊ばれています。
ところが心理カウンセリングでお会いする人たちの多くが、謙遜と卑下を混同しているのに気づきます。
そしてこの混同が、自己肯定感向上の足かせになることが多いのです。
謙遜が「自分の目標やこうでありたいと思う姿にはまだ達していない」という客観的な所見であるのに対し、「卑下」には「自分をおとしめる」あるいは「自分をいやしめる」という意味があります。
子供のころからの癖で卑下してしまう
周りの人の顔色が気になる人は、相手からの承認を得たいという気持ちや、好かれたい、望まれたいという思いがあります。
すると卑下をすることで、相手から「そんなことはない。あなたは良くやっていますよ」という承認を引き出せる可能性があるのです。
こう書くとそのような人達が、邪気ある人のように聞こえるかもしれません。
しかしこのような言動は、子供時代のきびしい親子関係や、周りの環境に起因しています。
つらい環境の中で自分の居場所を見つけるための、対処法が習慣化したものです。
口にする言葉を変えることで自己肯定感が上がる
ところが「自分は能力がなくて」とか「自分はダメな母親です」というような卑下する言葉は、繰り返すことで自分自身も心の底からそのように信じるようになります。
なぜならこれは自分を自己催眠にかけているような行為だからです。
すると自己肯定感はますます低下して、社会の中でも自分の居場所を見つけることが難しくなってしまいます。
自分を卑下する習慣はすぐには治らないかもしれません。
でも、自分に関して口にする言葉を変えることで、自己肯定感を少し向上することができるようになります。
つい出てしまう言葉も、気をつけようと思っていると、少しずつ減っていきます。
★自分を卑下する言葉を減らして自己肯定感を向上しよう
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