子供がウソをつくとき
子供は皆ウソをつくことがあります。
しかしそれがたとえ無邪気な作り事だったとしても、親としては気になるところですね。
今日は、年齢別の子供のウソについて考えてみましょう。
幼児 責めると余計ウソをつく可能性がある
2-3歳児は何か悪いことをした時や、何かがほしい時にウソをつく傾向があります。
写真の男の子も鏡にペンで落書きして「バットマンがやった」と、無邪気な顔で主張してます。
新米お母さんの中には、このような無邪気な子供のウソでも、不安を覚える人もいるかもしれません。
しかしこの年頃の子供は真実と作り話の区別がつかないので、あまり深刻に考えなくても良いでしょう。
小学校前の子供で、特に知能指数の高い幼児に作り話の傾向が強くあるという研究結果があります。
また幼児時期に作り話を多くした子供は、思春期までに良いソーシャルスキルを身に着けるという報告もあります。
いくら無邪気ウソとは言え、基本的には誠実さを教えるのは大切です。
幼児
①ネコのしっぽを引っ張って指摘されたら、「お姉ちゃんがやった」と主張。親は責める代わりに「ネコが痛くてかわいそうね」と教える
②ウソのコンセプトがまだ幼児は分からないので、事実と違うと指摘しても何のことか理解できない
③子供がコップを壊したのを発見して、「コップ壊したの?」と聞くのは子供のウソを引き出してしまう。代わりに「コップ壊れてるわね」と言うと、子供は何が起きたかを言いやすくなる
5-8歳児 親は子供がなぜウソをついたかを理解する必要がある
5歳―8歳位の子供は、まだ現実と作り話の違いがすっかりクリアーではありませ」とん。
親は子供の年齢に関わらず、なぜ子供がウソをついたのか理解する必要があります。
親が理由を理解しないまま子供をただ罰しても、ウソはますます増長する可能性があります。
5-8歳児がウソをつく理由
①お母さんをがっかりさせたくない ②怒られたくない、罰を回避したい、恐れ ③苦手なものを避けるため(算数の苦手な子が「算数の宿題はないよ」と言う)
9-10歳児 とてもがっかりだと伝える
この年齢の子供はほぼ現実と作り話の区別がつきます。
しかしまだ子供によって、あるいは場合によっては曖昧なこともあります。
このころの子供が話のうわべを飾ったり、細部をごまかしたりするのはそれほど問題視する必要はありません。
10歳過ぎの子供が親に話の詳細を伝えすぎるのも、精神的な成長の遅れと考える場合もあります。
9-10歳児がウソをつく理由は5-8歳時のものに加えて下記が考えられます
①慢性的に不安感を持っている ②子供が周りの反応を考えすぎた結果としてウソをつく ③家庭環境に問題 ④ウソをつくことが習慣化している ⑤利口な子供はウソを手段として用いることを学ぶ
正直な子供を育てるには
①まず親が正直であること。子供は周りの人たちを見てウソをつくのを学びます。子供の外での経験を完全にコントロールするのは不可能ですが、まず親が率先して家の中からウソをなくしましょう
②多すぎるルールや過度なルールは子供のウソを増長しがちです。ルールの見直しをしてみましょう
③罰をあたえるのは習慣的なウソの軽減にはつながりますが、良い行動を強化するものではありません。ウソは良くないことだというのが定着するよう、子供が理解できる言葉で伝えましょう
④罰や怒鳴り声で指導しても子供のウソはなくなりません 穏やかな声で「ウソをつくと信用を無くすことになり、人間関係に深刻な問題をおよぼす」というメッセージを子供の年齢に応じた言葉で伝えましょう
⑤「ウソは悪いから罰します」というメッセージより「あなたがウソをついてとても悲しい。お母さんはとても傷つきました」と言う方が数倍効果があります
おさらい
ウソをなくすことより正直さの強化に重きを置きましょう。
子供が真実の尊さを理解するよう教えましょう。
子供が罰を怖がるのではなく、ウソは良くない事としてしっかり認識するよう指導しましょう
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