ブレない人になりたい
更新日:2023年7月1日

まい子さんは常に他人から自分がどう見られているか、気になって仕方がありませんでした。これはとても厳しかった母親から常に「人様がなんとおっしゃるか考えて行動しなさい」と、言われ続けたことが原因だと思っています。
独立して四十歳を越えた今でも、人から「嫌われているんじゃないかしら」、「口ではありがとうと言っていたけど、本心は違うのでは」、こういう思いが頭の中を駆け巡って、しばしば鬱々としてしまいます。
普通人は自分を価値ある存在として認識したい気持ちと、他からも認められたい気持ちがあります。しかしまい子さんのような人が陥りがちなのが、相手が何を望んでいるか、どうしたら相手気に入られるかを考えすぎることです。
ブレない自分になるには

まい子さんの目標は、他人の意見に左右されない、また会話を不必要に後悔したり、相手がどう思ったかを考えすぎない習慣をつけることでした。
私 もし相手が百人いたら、全員に合わせるのは不可能ですね。一人ひとりに合わせようとすると、自分の意見をクルクル変えなくてはいけないかもしれません。まい子さん、そういう人がいたらどう思います。
まい子 そんな人は嫌ですね。信用できませんもの。でも、それが今のわたしです。どうしたらブレない自分を作れるんでしょう。
私 一つの方法として、理想の自分像をクリアにするというのがあります。まず理想の自分像が持つ特性をリストにします。次に理想の自分だったらどうするだろうと考える癖をつけます。
まい子さん理想像リストを作成

この会話の後、まい子さんは理想像をリストにしてみました。そこには自分がこうなりたいと思う点や、今より以上に伸ばしたいと思う項目が記さています。
このリストを見ても良く分かりますが、まい子さんが理想に近づけばきっと周りから一目置かれる存在になるのはまちがいないですね。
理想の自分に近づくには理想の自分と対話する

次にまい子さんが理想像に近づくためには、様々な状況で理想の自分だったらどうするか考える習慣をつけます。
それには理想の自分と対話するような気持ちで行うとうまくいきます。
例えばいつものように「部長は褒めてくれたけど、本当はあまり私の能力をみとめてくれていないのではないか」という思いが繰り返し出たら、リストの三番目「楽観的」を思い出します。
そして理想の自分が今の自分をなだめるとしたら、どうかしらと考えてみます。
「考えすぎだよ」
「そんなに気になるなら、聞いてみたら」
「部長は自分にお世辞を言う必要は全くない」
このような言葉が出てくるのではないでしょうか。
まい子さんは、理想の自分との対話を習慣化することで、少しずつ他人の顔色をうかがいすぎる癖を見直し、変えていくことができるようになりました。
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