「それ以上でもそれ以下でもない」自分を励ます
ある有名高校に入学した女子生徒が、周りの人達のレベルの高さに恐れおののいています。
入学した時には、希望校に入れた喜びに満ちていました。しかし次第に自分の実力の無さを心配しすぎて、勉強に身が入りません。
なんとか良い成績を取りたい気持ちと、できないに違いないという不安感が心の中でずっとせめぎあいを続けています。
この女子高生のように不安感が大きくなると、当然のことながら集中力が低下し勉強の能率は上がりません。
焦れば焦るほど自律神経のバランスが崩れて、動悸や多量発汗といった身体的症状も起きてきます。
呼吸法を行って自律神経のバランスを整えましょう
このような場合一番必要なのは自律神経を安定させて、集中力や理解力を高めることです。
しかしこの女子高生は、薬の服用は避けたいと希望されていました。
そこで自律神経を安定させるのにとても有効な、呼吸法のトレーニングを毎日してもらうことにしました。
呼吸法のトレーニングは副作用もなく、安心して行うことができます。
それ以上でもそれ以下でもないと納得
そもそも女子高生がこの進学校を選んだ理由は、将来獣医になりたいという夢があったからです。
ところが周りの優秀さに圧倒されて、いつのまにか「自分の実力では獣医大学入学は無理」という考えが浮かび、これが次第に四六時中出てくる自動思考として定着していきました。
そこでその間違った思考が次第に消えていくよう、フェアシンキング・トレーニングを合わせて行いました。
具体的に何をしたかというと、
「今の自分の能力はそれ以上でもそれ以下でもない、この学校に入れた実力のままだ。その能力や実力を素晴らしい学校の教育によって、これから伸ばしていけば良いのだ」と繰り返し自分に言い聞かせました。
それを「獣医大学入学は無理」という自動思考が出るたびに、繰り返してもらいました。
新しいフレーズを脳が学習する
自分を鼓舞する新しいフレーズを、繰り返し自分自身に言って聞かせると、脳内では徐々に以前なかった神経細胞と、神経ネットワークが形成されていきます。(MRIなどで目視可能)
また学習を繰り返せば繰り返すほど、新しい神経回路は太くなります。
反対に、既存の神経ネットワークは痩せて、衰退していくことも認識されています。
その結果、情緒が安定して自己肯定感向上や自信につながります。そして心の抵抗力が増しストレスの緩和や、抑うつ感、不安感の軽減が起こります。
それから2か月後、学校にもだいぶ慣れた女子高生は、やっと本来の快活さを取り戻して伸び伸びと生活出来るようになりました。
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